「訪問看護って、なんとなく地味そう」「病院と比べてキャリアが積めなさそう」

求職者にそう思われてしまい、採用に苦労している訪問看護事業所は少なくありません。

そのイメージを、組織のあり方と情報発信で変えようとしている事業所があります。

神戸市灘区を拠点とするファースト訪問看護ステーション灘です。

firstでは入社するスタッフの約8割がSNS経由

鹿児島など遠方からの入社者や、引越しを伴って入社するスタッフがいるほど、「firstで働きたい」という熱量を持った人材が全国から集まっています。

しかし、SNS採用に強みを持つfirstでも、「興味を持ってくれた求職者に、会社のことをもっと深く知ってもらいたい」という課題が残っていました。そこで取り組んだのが、LP型採用Instagramを活用した、新たな採用母集団形成への挑戦です。

本記事では、その背景と具体的な取り組み内容をご紹介します。なお本事例は、LP型採用Instagramの設計・制作・運用支援を行う株式会社OTONAがfirst様の採用課題に伴走した取り組みです。

募集開始からわずか3日で応募が届くというfirst様の成果も、本記事の中でご紹介しています。

【株式会社OTONAの実績】
・自社のInstagram採用アカウントを運用開始後、2ヶ月で面接希望52件
・累計6名の採用に成功 ・採用コストは従来手法比約1/3に削減
・製造業にて1名採用単価15万円、5名の採用に成功
・岡山県内の企業を中心に、製造業・美容・介護・建設など多業種でInstagram採用を支援

ファースト訪問看護ステーション灘とは

firstのアカウント

「面白そう」と思わせる訪問看護を、神戸から

ファースト訪問看護ステーション灘は2022年4月、兵庫県神戸市灘区に設立されました。訪問看護・リハビリテーション・居宅介護支援事業所を軸に、創業からわずか数年で急速に成長を続けています。

スタッフは現在22名(男女比4:6)、平均年齢34.6歳。

そして開業当時のメンバー全員が今も在籍しています

この数字が、firstという組織の居心地の良さを何より雄弁に語っています。

「神戸から、医療・介護の新時代を専門職が誇りを持ち全国から目指される組織となる」

firstが掲げるビジョンは、一般的な訪問看護事業所のそれとは明らかに温度感が違います。

いわゆる医療介護ベンチャーに近い、スピード感と挑戦を重視したスタンスが組織全体に流れています。

「常に新しいことをしている」という空気感

firstの現場スタンスで特徴的なのが、「断らない姿勢」です。

難しい症例や高度医療ケースでも、依頼が来たら原則YESで向き合います。

だからこそスタッフはオールマイティに幅広い症例を経験でき、訪問看護がセカンドキャリアではなく、キャリアを積んでいく場として機能します。

「訪問看護は飽きがこない。それぞれの家庭の背景があって、看取りの仕方も違う」

代表・髙橋氏のこの言葉が、firstで働くことの本質を表しています。

平均残業時間は月2.5時間。「大変そう」というイメージを、数字でも覆しています。

相談の背景|SNS採用8割でも、まだ課題があった

拡散力はある。でも「深さ」が届かない

firstはInstagram・TikTok・Xと、複数のSNSを創業当初から積極的に活用してきました。

代表の髙橋氏自身もSNSで情報発信を続けており、Instagram・X・YouTubeの総フォロワーは1万人以上。

「社長のSNSを見て、共感して入社した」というスタッフも多く、SNSが採用の主力チャネルとして機能してきました。

ただ、SNSには構造的な課題があります。

SNS発信の課題
1投稿で伝えられる情報量に限界がある
・「会社の価値観」「働き方」「職場環境」といった深い部分が届きにくい
・フロー型の情報のため、過去の発信が埋もれてしまう

「firstに興味を持った求職者が、もっと詳しく知りたいと思ったとき、どこで調べればいいのか」

この問いが、採用情報をより深く・ストックできる形で届けることへの課題感につながっていきました。

興味を持った求職者に、もっと深く届けるための情報設計が必要だった

firstが特に採用を強化したい職種は、看護師・ケアマネージャー・理学療法士・作業療法士・言語聴覚士です。

いずれも転職市場での競争が激しく、求職者側も複数の職場を慎重に比較・検討します。

「面白そう」「新しいことをしたい」という入口の興味を持った求職者に、firstの価値観や働き方をより深く届けること。

それは応募数を増やすだけでなく、firstの価値観や雰囲気に共感して入社してほしいというfirstの思いとも一致しています。

SNSで広げた興味を、深い共感と安心へと変換するストック型のコンテンツ資産

それがfirstの採用戦略における次の一手でした。

取り組み内容|LP型採用Instagramの設計・制作

LP型採用Instagramの設計・制作

こうした課題を受けて、OTONAが担ったのがLP型採用Instagramの設計・制作です。

求職者の検討フェーズに合わせたコンテンツ設計」と「応募へつながる導線」を加えることで、興味を持った求職者を応募へとつなげる仕組みを構築しました。

現役スタッフ・代表者の声をInstagramコンテンツに落とし込む

コンテンツ設計の起点となったのは、現役スタッフ・代表者への丁寧なヒアリングです。

「なぜ入社したのか」「前職との違い」「働き続けられる理由」など、実際に働くメンバーの生の声を深く掘り下げ、求職者がリアルに知りたいことをコンテンツの骨格として設計しました。

LP型採用Instagramで「認知→共感→応募」の流れを設計

Instagramのフィード(投稿一覧)をそのままランディングページ(LP)のように機能させる設計で、投稿を上から下へ見ていくだけで採用情報が完結します。

具体的には以下の4段構成でフィードを設計しています。

  • 1段目(認知):firstとはどんな会社か・なぜ全国から人が集まるのか
  • 2〜3段目(共感・安心):職種別スタッフインタビューで働くイメージを醸成
  • 4段目(行動):転職検討中の方への後押し

ただ投稿するだけの採用SNSアカウントではなく、ターゲットとなる求職者の心理状態を意識したコンテンツ設計が強みです。

採用サイトを別途用意しなくても、Instagramだけで採用導線が完結する。

コストと工数の両面で、中小規模の医療介護事業所にとって現実的な設計です。

お問い合わせはこちら
資料ダウンロードはこちら

この事例から学べること

①既存のSNS資産を活かしたコンテンツ設計

SNSですでに採用実績を持つ企業でも、「深さ」の部分に課題を抱えているケースは少なくありません。

OTONAでは、クライアントがすでに持つ発信力や素材を活かしながら、求職者により深く届けるInstagramコンテンツの設計・制作を支援しています。

②求職者の「検討フェーズ」に合わせたコンテンツ設計

「知る→興味を持つ→共感する→不安を解消する→応募する」という求職者の心理プロセスに沿ってコンテンツを設計することで、求職者を自然に応募へと導く仕組みをつくることができます。

③採用のミスマッチを防ぐ情報設計

応募数を増やすだけが採用の目的ではありません。

OTONAが採用Instagramの設計で大切にしているのは、会社の価値観や働き方をしっかり理解したうえで応募・入社してもらうための情報設計です。

深く届けるコンテンツは、長く働き続けてくれる人材との出会いにつながります。

まとめ

ファースト訪問看護ステーション灘は、SNS採用8割という実績をもちながら、「興味を持った求職者に、会社のことをもっと深く知ってもらいたい」という課題に向き合い、LP型採用Instagramの立ち上げに取り組んでいます。

その成果は早くも出始めています。

LP型採用Instagramの公開後、新規立ち上げ施設の求人募集に向けて広告配信を開始したところ、わずか3日理学療法士(PT)1名からの応募が届きました。

応募者はInstagramの広告を通じてfirstを知り、現在は見学の日程も決定しています。

SNSで広げた興味を、深い共感と安心へと変換する。その挑戦は、着実に結果へとつながっています。

OTONAでは、first様のような採用課題を持つ企業に向けて、LP型採用Instagramの設計・制作・運用支援を行っています。

「採用Instagramに取り組みたいが何から始めればいいかわからない」という方は、ぜひお気軽にご相談ください。

お問い合わせはこちら
資料ダウンロードはこちら

関連記事

Instagram採用とは?メリットやよくある失敗を避けるためのポイントを紹介!
インスタ採用 成功事例5選|失敗パターンと応募を増やす投稿設計【2026年版】

著者情報

大平 友明
TOMOAKI OHIRA 大平 友明 代表取締役

株式会社OTONA代表。2016年にFringe81株式会社(現Unipos株式会社)入社後、西日本支社の立ち上げや子会社FringeWestの取締役、代表取締役を歴任。2020年退社後、2021年に株式会社OTONAを創業。旅行Instagramメディア「オトナ旅」を26万フォロワー規模に成長させ、多数の企業や自治体へのSNSマーケティング支援・講演実績を持つ。関与したInstagramアカウントの合計フォロワーは47万人を超える。